ひとりごと

勉強習慣の作り方とやる気の引き出し方|成績が上がる子の共通点とは?

「うちの子、テスト前にならないと絶対に勉強しないんです」

「『やる気が出ない』と言い訳ばかりして、スマホを触ってばかり……」

親御さまからいただくお悩みの中で、最も多いのがこの
「やる気と学習習慣」に関するものです。

机に向かわせるだけで毎日一苦労、というご家庭も少なくないのではないでしょうか。

しかし、40年間の指導現場で、
いわゆる「学年トップ層」から「大逆転で志望校に合格した子」までを数多く見てきた私から言わせれば、

学力向上に「やる気」は一切関係ありません。

今回は、成績が上がる子の共通点を解き明かし、
精神論に頼らない科学的な学習習慣の作り方を解説します。

① やる気は「待つ」ものではなく、行動によって「引き出す」もの

結論からお伝えします。

成績が伸びる子の特徴とは、
「やる気があるから勉強する」のではなく、


「勉強を始めるからやる気が出る」仕組み(ルーティン)を
生活の中に持っていることです。

多くの挫折は、勉強の続かない理由
「本人の意志の弱さ」や「モチベーションの低さ」のせいにしてしまうことで起こります。

しかし、教育の本質とは子どもの精神力を鍛えることではなく、
意志の力に頼らなくても自然と体が動く「仕組み」を整えてあげることなのです。

② なぜ「やる気」に頼る生徒は偏差値60の壁を超えられないのか?

勉強を習慣化できず、その日の気分で机に向かう学習スタイルには、
明確な限界があります。

その理由は主に3つあります。

1. 人間の脳は、そもそも「新しいこと・面倒なこと」を拒む

脳には、現状を維持しようとする防衛本能があります。

そのため、「さあ、今から大変な勉強を頑張るぞ!」と脳に強い負荷をかけようとすればするほど、
拒絶反応(=やる気が出ない状態)が起きます。

2. 気分に左右される勉強は「蓄積」にならない

やる気がある日は3時間、ない日はゼロ。

これでは知識の定着に必要な「反復」が成立しません。

これが、毎日コツコツ積み上げている上位層との間に、
決定的な学力差 原因を生むことになります。

3. 「やり始める」ことでしか、脳のやる気スイッチは入らない

脳科学において、モチベーションを高める脳の部位(側坐核)は、
実際に体を動かし始めてから5〜10分経たないと活性化しないことが分かっています。

つまり、「やる気が出たらやる」は、脳の仕組みとして不可能なのです。

ここに気づけないことが、
勉強しているのに成績が上がらない理由の根底にあります。

③ トップ層の「開始スイッチ」と「時間管理」のルール

当塾(雙葉進学教室)で集計した生徒の行動データをもとに、

「学年1位 勉強習慣」を持つ生徒と、
平均点付近で伸び悩む生徒の「行動パターンの違い」を比較してみましょう。

習慣の項目学年1位・トップ層の共通点平均点付近で伸び悩む生徒
勉強を始めるタイミング「帰宅後すぐ」「夕食の前」など、時間や行動とセットで固定化されている。「自由時間が終わったら」「キリが良い時間になったら」と、その都度決める。
最初のファーストステップ「ハードルの低い作業(計算1ページ、単語5個など)」から手を付ける。「苦手な数学の応用問題」など、重い課題から手をつけてフリーズする。
スマホとの距離感勉強中は電源を切り、別の部屋や親の目の届く場所に置く(仕組み化)。机の上に置いたまま、通知が鳴るたびに確認する(意志の力に頼る)。

データが証明しているのは、
学年トップ層の子どもたちが特別に強い意志を持っているわけではない、
ということです。

彼らは成績が上がる方法として、
「勉強を始めるための心理的ハードルを徹底的に下げる工夫」
を生活に組み込んでいるのです。

④ やる気ゼロから「毎日2時間」の習慣を定着させた中学2年生

当塾に通っていた、ある中学2年生の女の子の実例です。

彼女は「家では誘惑が多くて絶対に勉強が続かない」と悩んでおり、
定期テスト前以外はほとんど机に向かわない状態でした。

典型的な偏差値60の壁の手前で足踏みしている状態です。

そこで私は、彼女に次のようなアドバイスをしました。

「明日から、家で『勉強しよう』と思わなくていい。
その代わり、部活が終わったら荷物を持って、


そのまま塾の自習室に直行して席に座ることだけを
ルールにしよう。

勉強内容は、お気に入りの英語の単語帳を5分眺めるだけでいいから」

彼女が実践したのは、
「塾の自習室の椅子に座る」という物理的な行動だけです。

しかし、いざ自習室に入って単語帳を開くと、脳のスイッチが入ります。

「せっかく来たから、数学の宿題も終わらせよう」
「国語のワークも1ページだけやろう」
と、自然と勉強が進むようになったのです。

この「行動のパッケージ化」により、
彼女は3ヶ月後には「部活帰りに塾で2時間勉強する」のが当たり前の
学習習慣になりました。

もちろん、比例して成績も急上昇していきました。

これこそが、成果を生み出す正しい教育方法のあり方です。

⑤ 今日から家庭で実践できる「自動的に手が動く」3つのステップ

お子さまの「やる気」を責めるのをやめ、
勝手に勉強が始まる仕組みを作る具体的な勉強法の導入ステップです。

「時間」ではなく「行動」とセットで固定する

「19時から勉強する」ではなく、
「お風呂から上がったら机の前に座る」
「塾から帰ってきたらカバンからノートを開く」というように、

すでに習慣化している生活動作の直後に勉強をドッキングさせてください。

「最初の5分」のハードルを極限まで下げる

机に向かって最初にやることは、
「教科書を開くだけ」「前回の間違えた問題を1問見るだけ」といった、

30秒で終わる簡単なものに設定します。

脳に「これから大変なことをする」と気づかせずに、
やる気スイッチを刺激するテクニックです。

ハード(環境)を整え、ソフト(意志)に頼らない

「スマホを見ないように我慢する」
のは大人でも困難です。勉強する空間からはスマホや漫画を完全に排除し、

「勉強せざるを得ない環境」
を親御さまと一緒にルール化して作り上げてください。

教育の本質とは、一生モノの「自走力」を授けること

40年の指導歴の中で私が確信しているのは、
塾で無理やりやらせる勉強には限界があるということです。

本当に子どもの未来を変える教育方法とは、
子ども自身が「どうすれば自分をコントロールして動かせるか」

という学習習慣のコツを掴ませることにあります。

自ら目標に向かって走り出す「自走力」が身につけば、受験だけでなく、
その先の人生のあらゆる壁を乗り越えていくことができます。

雙葉進学教室では、
集中せざるを得ない最高の学習環境(自習室)と、

一人ひとりの生活リズムに合わせた
「無理のない学習習慣の定着カウンセリング」を行っています。

「家ではどうしても勉強が続かない」
「正しい勉強法が分からない」
とお悩みの方は、ぜひ一度、当塾の無料体験授業や学習相談にお越しください。

お子さまが自ら机に向かうきっかけを、私たちが一緒に作ります。

雙葉進学教室では、数学・理科を専門とした少人数指導でお子さんの「解き方の習慣」から丁寧に指導しています。

体験授業(無料)受付中です。お気軽にお問い合わせください。


大岩裕之(おおいわ ひろゆき) 雙葉進学教室 塾長。数学教育学修士・専修免許状取得。ロンドン・ニューヨーク・上海など6都市での指導を経て、2015年より半田市にて開校。指導歴40年・数学・理科専門。

雙葉進学教室のホームーページはこちらから

  • この記事を書いた人

ノストラザマス師匠3世

雙葉進学教室 塾長(の易者の化身) 指導歴40年 / 教育学修士(数学教育)。 大阪・沖縄・愛知の学習塾で講師として指導した後、 東京の大手塾の海外校で勤務。 ロンドン、ニューヨーク、上海などで日本人の子どもたちの受験指導を行ってきました。 現在は愛知県半田市で学習塾 雙葉進学教室 を運営。 このブログでは 勉強法・学習習慣・教育論について発信しています。 40年の塾指導の現場で見えてきた 「成績が伸びる学び方と教育の本質」を記録する教育ノートです。

-ひとりごと
-, , , , ,